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ジャパン駅伝ツアーPRアンバサダーM高史が駅伝の魅力などを語ります!

#5
全日本

ジャパン駅伝ツアーコラム。
前回に引き続き学生駅伝特集です。

年々、メディアの注目度とともに人気も高まる学生駅伝。

10月、体育の日に開催される「出雲駅伝」(出雲全日本大学選抜駅伝競走)
11月、第1日日曜日に開催される「全日本大学駅伝」(全日本大学駅伝対抗選手権大会)
正月2日、3日に開催される「箱根駅伝」(東京箱根間往復駅伝競走)

上記の三大会が「学生三大駅伝」と言われて、テレビでも全国中継されています。
前回のコラムご参照ください。

今回は第2弾の全日本大学駅伝にスポットを当ててみたいと思います。

その名の通り、学生日本一を決める駅伝大会。
実は箱根駅伝は関東の大学しか原則的に出場できず
(過去に記念大会で選抜チームの出場はあるものの)
注目度では箱根駅伝に劣りますが、学生駅伝No.1を決める大会なのです。

コースは愛知県・熱田神宮をスタートし、南下。伊勢湾を沿うように駆け抜け
三重県・伊勢神宮へと向かう全8区間、106.8kmの駅伝です。

全日本大学駅伝スタート「熱田神宮」

各走区の注目ポイント

1区14.6km(熱田神宮~弥富)

どの駅伝も1区や2区の序盤は重要視されますが、
全日本の1区は全区間の中で2番目に長く、
エース級の選手が投入される区間です。

速いペースで進むこともありますが、
エース級の選手が揃って逆に牽制してそこまでペースが上がらず
後半一気にレースが動くこともあります。
橋を何度も渡るためアップダウンの走り方も鍵になってくるでしょう。

2区に渡す時に橋を渡り終わって左に曲がってすぐに中継所ということもあり、
同タイムで決着がつくときは2区の選手がタスキを待つ位置取り次第で
1区選手の区間賞も決まることも多く見られます。
なので、2区の選手の待機している位置にも注目です。

特にここ数年は同タイム、胸の差で区間賞が決まるほどの接戦なので、
ドキドキしますね。

2区13.2km(弥富~川越)

1区の流れを加速させる、 あるいは遅れを挽回するという意味では
駅伝において2区というのはとても重要な区間です。

この全日本は13.2kmと距離の長さは全区間中4番目ですが、
重要区間としてエースや留学生選手もたびたび登場します。
1区で出遅れたチームが一気にここでゴボウ抜きして
首位争いすることもあり、注目の区間です。

3区9.5km(川越~四日市)

全区間中で最も短い3区。

唯一10km以内の区間でスピードランナーが配置されることが多いですが、
起伏が多い区間でロードに強い選手が走ることも多いです。
また、スピードがあり起伏に強いという特徴を持った
箱根駅伝6区山下りの候補選手が走ることもあります。
ここにエース格の選手を配置できるチームは選手層が厚く、
3区で抜け出し優勝争いに一歩リード出来るでしょう。

4区14.0km(四日市~鈴鹿)

距離も長く、中盤の重要区間です。
だんだん気温も上がってくるので暑さにも強い選手に注目です。
中間点以降に差がつく区間でもあります。

優勝を狙うチームはここで先頭に立ちたいところ。
アンカーに大エースを擁する場合でも、
先頭から30秒差以内ではつなぎたい重要な区間です。

5区11.6km(鈴鹿~津)

距離も短く起伏も少ないため、
駅伝初出場の選手や1年生が出場することも多い区間です。

しかし、群雄割拠の戦国駅伝化した近年では4区、5区をセットに考えて
実力のある選手を並べて配置することも。

6区12.3km(鈴鹿~津)

過去、駒澤大学が2001年から2010年まで10年連続区間賞を獲得し、
大八木弘明監督が大好きな区間でもあります(笑)

5区~7区は比較的つなぎ区間なイメージですが、この6区でさらに勢いをつけたり、
あるいは遅れている場合に追い上げたり、後半戦のポイントとなる区間です。

7区11.9km(津~松坂)

気温も上がってくるので、箱根駅伝での復路タイプの選手が走ることが多いです。
(安定感があり単独走・1人でもしっかりペースを刻んでいける選手)
アンカーに少しでも良い位置でタスキリレーしたいところ。
ラスト1km~2km、5秒とか10秒とかの粘りがアンカーへ勢いをつけます。

8区19.7km(松坂~伊勢神宮)

アンカーは最長区間。
1人でコース全体のうち約20パーセント近くを走るので、
過去数々の大逆転劇が生まれている区間です。

優勝争い以上に加熱しているのが6位以内までに与えられるシード権。
6位以内に入れば自動的に来年の大会も出場できますが、
6位以内の場合は地区予選で勝ち抜く必要があります。
(関東の大学は箱根駅伝で3位以内に入った場合は予選会なしで出場できる例外あり)

特に強豪ひしめく関東地区予選は激戦で、
各大学ともなんとしても予選会は避けたいところ。
アンカーがチームの命運をかけた駆け引き、ラストスパートにも注目です。

各走区ならではの駆け引きに注目!

前回は東洋大学が粘りの走りで初優勝を飾りました。
今年の本命は箱根、出雲を制した青山学院大学でしょう。
直前の記録会でも5000mで13分台の選手が続出し、実力と勢いがあります。

出雲駅伝で1年生が大活躍した東海大学、
おなじく出雲駅伝でアンカー区間で青山学院を追い上げた
留学生ニャイロを擁する山梨学院大学にも注目です。

全日本では過去最多の12度の優勝を誇る駒澤大学、
前回初優勝を飾った東洋大学、伝統のエンジのタスキ早稲田大学と
強豪校や伝統校も粘り強い走りで上位をうかがいたいところ。

ちなみに全日本大学駅伝はひたすら南下するため、
追い風の場合はほぼ全区間追い風でレースが進みます。
逆に向かい風の場合は106.8km向かい風という過酷さ(笑)
そのため、総合タイムは風向きや風の強さも影響されるでしょう。

さらに全日本大学駅伝は監督を乗せたバスが途中途中で停車し、
コース上で監督・コーチから檄が飛ぶのも醍醐味。
特に駒澤大学・大八木監督の檄はもはや名物でもあります(笑)

出雲駅伝では監督さんたちは監督室に待機。
箱根駅伝では選手のすぐ後ろを運営管理車が追走し監督は選手の真後ろから
200km以上も指示を出したり見守ったりすることができます。

全日本大学駅伝では監督さんたちが仲良く(?)同じバスに乗車して
移動しながら指示を出すということで、バス車内の雰囲気にも注目です。
指揮官たちが戦況を見守りながら、時には作戦をコーチ・選手・マネージャーへ
電話越しに小声で指示を出しながら進むバス。
バス車内の雰囲気怖いなぁ~。
このバスの運転手さんもプレッシャー大変そうですね(笑)

全日本大学駅伝ゴール「伊勢神宮」

そんな全日本大学駅伝は11月6日(日)朝8時05分スタートです!

M高史